博士課程中退を覚悟して就活を始めた

とにかく辛い博士課程

前回の記事に書きましたが、

博士課程に2016年4月入学。

なかなか結果が出ず、とにかく辛いという思いしかなく耐えきれなくなった。

周りに博士課程の友達もいないので、相談もできない。

博士課程に入ってわかったけど、博士ってほんとにすごい。。

実際やってみると僕は研究者には向いていないことがわかった。

 

atopic-dermat.hatenablog.jp

 僕が研究者に向かない理由

なぜ僕が研究者に向いていないか考えてみた。

  • エンジニア気質である→これは先輩に指摘されたことで、全体の目標を見失ってどうしてもプロダクトを動かすのに集中してしまい、それで結果が出せなかった。また、エンジニアリングとリサーチは違うものであり、僕は科学をしているとは言い難い。
  • とても悲観的→僕はいつも自信がない。幼少から否定されて育ってきて、何をしても自信がなく、壁を超えられない。転んだらそのまま倒れて起き上がれない事が多い。鬱になる可能性も高い。そして研究というのは、結果がでなくて周りから叩かれようが自分の意思を曲げずにやり抜く勇気と度胸と、知識と理屈に裏付けされた根拠が必要だ。僕はそのどれもがなかった。
  • 興味の幅が狭い→科学するというのは、研究マップの隙間を埋めるか、既存の研究マップを塗り替えることである。これは先生も先輩も言っていた。だから、与えられたテーマを深掘りするだけでなく、周りの研究マップを見渡して自分の研究テーマがどの位置にあって、隙間を埋めるか既存のマップを塗り替えるだけのオリジナリティがあるかどうか常に確認する必要がある。僕はどちらかというと、深掘りしていくのは得意だが、広い知識を得ようとしないために、自分の研究がどれだけ重要なのか理解していなかった。
  • 博士課程のテーマの知識が圧倒的に足りなかった→これは、さほど重要な理由ではないけど、やっぱり全く新しいテーマで博士課程をやろうと思ったら、ある程度バックグラウンドが必要なのは間違いない。3年で博士を取ろうと思ったら、修士から続けないととても間に合わない。僕は、その点で非常に不利であった。きっと、先生から与えられたテーマなら、先生がきちんと考えて与えたテーマのはずだから大丈夫だろうという勝手な期待をしていたので、見立てがとても甘かったといえるだろう。

とまぁ、ここまで分析できてなぜできなかったのか。

それは、精神的に余裕がなかったからだろう。

 

結果が全く出なくて焦っていて、とにかくソフトウェアを動かそうという思考しか働いていなかった。

しかし、上記の条件をクリアしていたとしても結果が出ていた保証はない。

僕のやり方で偶然うまくいくテーマであったなら、ここまで泥沼にはまらずに済んだかもしれない。

しかし、後の祭りだ。

次からの改善点として、やっぱり精神のケアが必要なのは明白だ。

今自分がどの位置に居て、どの方向に向かいたくて、なぜそれをやっているのか。

なんで辛いのか。

辛いのを解消したかったら、どうすればいいのか。

とにかく、闇雲に行動していた。

その辺のことを、考える余裕もなかった。

考える癖もなかった。

思考停止していた。

 

2017年1月 博士中退を覚悟して就活を始める

年齢も結構行ってるし、会社は途中でやめてるし、博士も中退になってしまう。

本当は、博士をクリアして、自分がまとなことを成し遂げたと証明したかった。

中退になったら、年齢も行ってるし、まともな企業に入ることは難しいだろう。

だから、中退するのはかなり迷った。

だが、この頭が飽和した状態で研究を続けていくのもまた無理だった。

一旦、研究から離れたかった。

あまり気は進まなかったけど、仕方なく就活を始めた。

正直、会社で鬱になった経験から人付き合いも苦手だし、また会社に行くことに対する不安も非常に大きかった。

だから、今回は大手の企業で優しい人が多くて社員を大事にしている会社だけに絞って就活を始めた。

この時、非常に不安定な状態になっていた。

 

2017年1月 メールを各社に送って就活できるか確認する

大手企業で、良さそうな企業をリストアップした。

職歴もすでにあるので、2018年新卒で採ってくれる企業はほとんどないんじゃないかと期待せずに送った。

結論から言うと、30社ぐらい送ったが、そのうちの半分ぐらいは新卒入社の採用試験を受けることができるという回答を頂いた。

いくつかの会社は中途採用になるという話をもらったが、僕は中途で入れるほどの経験はないので、中途は基本的に避けた。

ただ、新卒というほどフレッシュでもない。

僕は本当に異端児だ。

藁にもすがる思いで、その15社のうち更に10社程度に絞った。

研究も一応やっていたので、このぐらいの数しか受けられない。

1週間まるまる研究室に来ない日を作ると、怪しまれるからだ。

多くの会社はSPIとか玉手箱とかいろいろな形式があって、それの勉強もしなくちゃいけない。

あーしんどい。

続く